症例に応じて、早期埋入、即時埋入を選択
上顎の左前歯をぶつけてしまい、痛みがあったので歯科医院を受診したところ、歯根が折れていて、抜歯になると言われたそうです。
インプラント治療を希望されて当院に相談においでになりました。
レントゲン、CTを撮影してみるとかなり太いコアが入っており、
元々歯質が少なくなってしまっていて、折れやすい状態でもあったのではないでしょうか。
インプラント治療の方法として抜歯即時埋入も可能であると思われましたが、唇の側の骨が少ないので、ここに骨補填をしっかり行いたいと考え、抜歯してから8週間ぐらいでインプラント埋入を行う早期埋入としました。
抜歯即時埋入では、手術は低侵襲で行えますが、歯肉を剥離しないので、やや不確実な人工骨の補填となります。
早期埋入の場合、手術自体は大掛かりになってしまいますが、切開を行い、歯肉を剥離して目で確認しながら、
十分な量の人工骨を、確実に補填できるというメリットがあります。
どちらの方法もそれぞれ長所、短所がありますので、患者様のご意見も伺いながら、より適切な方法を選択します。
下の写真下段、右が手術後のCTです。
埋入されたインプラント体の唇の側に十分な人工骨が補填できています。